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海外SEOカンファレンス「Visi Summit Dubai 2026」レポート|AI検索時代に押さえるべき4つのポイント

2026年2月、中東ドバイで開催されたSEOカンファレンス「Visi Summit Dubai 2026」。海外トップクラスのSEO専門家が集結したこのイベントに、Google公式ダイヤモンドプロダクトエキスパート(日本第1号)であり「海外SEO情報ブログ」を運営する鈴木謙一氏(株式会社Faber Company執行役員)が参加されました。

本記事は、鈴木謙一氏と本田卓也氏(株式会社Faber Company Founder室長)による対談動画の内容をもとに、編集部がAI検索時代のSEO対策として重要なポイントを解説・整理したものです。

Visi Summit Dubai 2026とは

Visi Summit Dubaiは、AI時代の検索可視化(Visibility)をテーマに据えた国際SEOカンファレンスです。米国・欧州・オーストラリアなど世界各国のトップSEOプロフェッショナルが登壇し、「AI検索・動画・Reddit・Google Discover」という4つの新しい可視化の舞台での戦略が議論されました。

鈴木氏いわく「近年で最もレベルが高いカンファレンスだった」とのことで、スピーカーの約半数がAI検索関連のセッションを担当していたといいます。

カンファレンス全体から見えてきた重要ポイントを、鈴木氏は次の4つのテーマに整理しています。

① AIに読んでもらうためのコンテンツ構造
② AIに見つけてもらうための技術基盤とオフサイト対策
③ キーワードの捉え方・成果の測り方の見直し(検索戦略とKPIの転換)
④ AI検索で存在感が増している動画とマルチモーダル

以下、それぞれのテーマを解説します。

①AIに読んでもらうためのコンテンツ構造

カンファレンスで繰り返し強調されたのは、「AI検索に特別な新手法は存在しない」という点です。重要なのは、従来のSEOでも当然やるべきだった「人間にとって読みやすいコンテンツ作り」を、AI視点で改めて徹底することです。

チャンク化(セマンティックチャンク化)の徹底

文章を適切な段落・意味のまとまりに分けることで、LLM(大規模言語モデル)がコンテンツを理解しやすくなります。

実験では、段落を整理してエンター(改行)を入れるだけで、LLMがコンテンツ構造を把握する際の指標(コサイン類似度スコア)が上昇したという結果も報告されています。「短く、意味のまとまりで区切る」ことがAI時代のライティングの基本です。

重要な情報は冒頭と末尾に配置する

LLMは文章の冒頭と末尾を重視して読む傾向があります。英語論文の構成と同様に、冒頭で全体の概要・結論を示し、末尾でも重要ポイントを再掲する構成が、AI引用率の向上につながります。

表はHTMLテーブルタグで実装する

比較表や料金表などは、画像で貼り付けるのではなくHTMLのtableタグを使って実装することが推奨されています。AIクローラーはHTMLテキストを読むため、画像内の情報は認識できません。

重要な情報はウェブページ上に公開する

料金や仕様などの重要情報を「問い合わせ後にメールで案内」にしているケースがありますが、これはAIに読まれません。AIエージェントはメールを受け取れないため、ウェブページ上に情報を開示していなければ、AIの回答候補から外れる可能性があります。競合が価格を公開していれば、AIはそちらを参照します。

サイト内の情報の一貫性を保つ

商品フィード・ページ本文・構造化データの3つで情報が食い違っていると、LLMが誤った回答を生成するリスクがあります。ECサイトでは特に、在庫状況・価格・商品情報の整合性を常に保つことが重要です。

更新日・公開日を正しく管理する

LLMは新しいコンテンツを好む傾向があります。ただし、タイムスタンプだけを書き換えて中身を変えない行為はNG。コンテンツを実際に更新したうえで、公開日と更新日の両方を明記するのが正しいアプローチです。

②AIに見つけてもらうための技術基盤とオフサイト対策

JavaScriptに依存しないHTML設計

多くのAIクローラーはJavaScriptのレンダリングができません。JavaScriptで生成するコンテンツは最小限に抑え、どうしても必要な場合はサーバーサイドレンダリング(SSR)で対応することが推奨されています。また、H1〜H3の見出しタグを正しく使うことで、AIのコンテンツ理解度・引用精度が上がるという実験結果も報告されています。

インデックス登録をプッシュ型で行う

新しい記事を公開・更新したら、クローリングを待つだけでなくRSSフィード・XMLサイトマップ・IndexNow(Bing)などを活用して積極的に通知することが大切です。

オフサイトでの言及・引用を増やす

AI検索における評価は、外部サイトからのリンクだけでなく「ポジティブな言及(サイテーション)」に大きく影響されます。デジタルPR、コミュニティへの参加、業界メディアへの寄稿などを通じて、自社ブランドが信頼できる文脈で言及される機会を増やすことが重要です。

なお、ランキングサイトに自社を掲載してもらうなどの不正な言及操作はすでに対策が進んでいるとのことで、ブラックハットな手法は長期的に効果がないことが強調されていました。

Common Crawlのハーモニックセントラリティを意識する

LLMのトレーニングデータとしても使われているウェブアーカイブ「Common Crawl」には、ページランクに相当する「ハーモニックセントラリティ」という指標があります。この指標を高めることで、LLMの学習データ内での自社サイトの信頼評価が上がる可能性があります。計測ツールも登場しており、今後注目される指標の一つです。

③検索戦略とKPIの転換

キーワードより「質問」でコンテンツを設計する

AI Modeでのクエリ長は従来の検索の約3倍とも言われており、単語単位の検索ボリュームを追いかけるアプローチは通用しなくなりつつあります。カスタマーサポートや営業担当者が実際に受ける質問を集め、「自然言語の質問に対する回答」としてコンテンツを設計することが推奨されています。

クエリファンアウトに対応したコンテンツを作る

AI検索は単一のクエリに対して複数のサブクエリを生成し(クエリファンアウト)、それぞれを調べて回答を組み立てます。単一の競合ビッグキーワードを狙うより、クエリファンアウトで生成されるロングテールなサブクエリへの回答コンテンツの方が、AI引用率が数倍高いとされています。検索ボリュームが小さくても、作りやすく・上位に出やすく・引用されやすいという三拍子がそろっています。

KPIを「順位・クリック数」から「引用率・ブランド可視性」へ

AI検索時代には、検索順位やクリック数だけをKPIにすることの限界が指摘されています。今後は以下の指標を組み合わせてKPIを再設計することが推奨されています。

■ AI回答への引用率(何割の質問で自社コンテンツが引用されているか)
■ ブランド可視性(AIの回答に自社ブランド名が登場する頻度)
■ シェアオブボイス(競合と比較して自社の言及割合がどれくらいか)

これらの指標はGoogle Search ConsoleやGoogle Analyticsだけでは計測できず、専用ツールの活用が必要になります。

④動画・マルチモーダル戦略

YouTubeへの取り組みを強化する

英語圏のAI OverviewsではRedditとYouTubeからの引用が特に多く、日本ではRedditの代替となる大型コミュニティがない分、YouTubeの重要性がより高い状況です。実際に日本語のAI Overviewsでも「やり方」系のクエリではYouTube動画の引用が増加しています。

動画ページには全文の文字起こしテキストを掲載することで、検索エンジンとAIクローラー双方の理解度が上がります。YouTubeの自動字幕だけに頼らず、テキストとして本文に含めることを検討しましょう。

縦型動画(ショート・リール・TikTok)を活用する

YouTubeショートをはじめとした縦型動画も積極的に活用することが推奨されています。「検索(Search)・おすすめ(Suggest)・登録者(Subscriber)・ショート(Short)」という4Sフレームワークを総合的に実施することで、動画コンテンツの可視性を高める戦略が紹介されていました。

Google Discover向けにサムネイル画像を最適化する

Googleによると、AI ModeのクエリのうちAI約6件に1件が音声または画像を活用しています。マルチモーダル検索の広がりに対応するためにも、1,200px以上の高品質なサムネイル画像とOGPの適切な設定がGoogle Discoverでのクリック率向上に直結します。

まとめ:AI時代でも「基本の徹底」が最強の対策

Visi Summit Dubai 2026全体を通じて見えてきたのは、「AI検索に特効薬はなく、基本を正しく積み重ねることが最重要」というメッセージです。鈴木氏自身も「今日話したことはSEOそのもの。ただ、AIが取得・推薦しやすい形にするという視点が少し加わっている」とまとめています。

■ コンテンツをセマンティックに分解し、読みやすく整理する
■ 技術基盤を整え、AIクローラーが正確に読める環境を作る
■ オフサイトでの信頼(サイテーション・言及)を積み上げる
■ キーワードではなく「質問」でコンテンツを設計する
■ 動画・ビジュアルコンテンツへの投資を強化する
■ KPIを引用率・ブランド可視性・シェアオブボイスへ転換する

AI検索への対応は、従来のSEOの延長線上にあります。まずは自社サイトで今日からできることを一つひとつ確認していきましょう。

GEO・LLMOの具体的な対策については、以下の記事も参考にしてください。

LLMO・AIO・GEOの違いと対策を徹底解説
AI Overviewsとは?引用されるための7つの対策
ゼロクリック検索とは?SEOへの影響と対策

参考動画

本記事は下記の動画内容をもとに、編集部が解説・加筆したものです。

■ 動画タイトル:AI時代のSEO対策はどこで差がつく?いま知るべき「4つの新基準」
■ 出演:鈴木謙一氏(株式会社Faber Company執行役員 / 海外SEO情報ブログ運営)、本田卓也氏(株式会社Faber Company Founder室長)
■ 元記事:https://www.suzukikenichi.com/blog/recap-from-visi-summit-2026/