スパムリンクの対処法|確認手順と否認すべきかの判断基準

Search Consoleを開いたら、見覚えのない海外サイトから大量のリンクが張られていた…そんな経験はありませんか?
身に覚えのないリンクを見つけると不安になりますが、焦ってすべてを否認する必要はありません。
スパムリンクへの対処で大切なのは、「確認 → 判断 → 対処」の正しい手順を踏むことです。
この記事では、スパムリンクの基礎知識から確認方法、そして本当に否認すべきかどうかの判断基準まで、実務で使える知識をわかりやすく解説します。
スパムリンクとは?
まずは、スパムリンクの基本的な意味と、なぜ発生するのかを確認しておきましょう。
スパムリンクの定義
スパムリンクとは、Googleのガイドラインに違反している低品質なサイトから張られた被リンクのことです。
具体的には、以下のようなサイトからのリンクがスパムリンクに該当します。
■ 自動生成されたリンク集サイト
■ 中身のない外国語サイト
■ キーワードを詰め込んだだけのページ
■ アダルトサイトやギャンブルサイトなど無関係なジャンルのサイト
■ すでにGoogleからペナルティを受けているサイト
これらのリンクは、サイト運営者が意図して獲得したものではなく、外部から一方的に張られるケースがほとんどです。
「スパムリンク」と「リンクスパム」の違い
スパムリンクとよく似た言葉に「リンクスパム」があります。混同されがちですが、両者は視点が異なります。
低品質なサイトから張られた被リンクそのものを指す。
→「受ける側」の視点(被害者側)
■ リンクスパム
検索順位を操作する目的で不正にリンクを設置する行為全般を指す。
→「行う側」の視点(Googleポリシー違反行為)
つまり、リンクスパム(行為)の結果として生まれるのがスパムリンク(リンクそのもの)という関係です。
Googleの公式ドキュメント「Google ウェブ検索のスパムに関するポリシー」では、リンクスパムに該当する行為として、有料リンクの売買、過剰な相互リンク、自動化されたリンク構築などが挙げられています。
スパムリンクが発生する主な原因
「なぜ自分のサイトにスパムリンクが張られるのか?」と疑問に思う方も多いでしょう。主な原因は以下の3つです。
①自動生成スパムボット ②ネガティブSEO(競合からの攻撃) ③過去のSEO業者の施策が残っている
プログラムによって無差別にリンクを張るボットが存在します。サイトの規模や知名度に関係なく、どのサイトでも被害を受ける可能性があります。これが最も一般的な原因です。
競合サイトの検索順位を下げることを目的として、意図的にスパムリンクを大量に張る手法です。ただし、後述するようにGoogleの対策が進んでおり、現在ではこの手法が効果を発揮するケースはほぼないとされています。
以前利用したSEO業者がリンクプログラム(有料リンクの購入など)を使っていた場合、その不自然なリンクが現在も残っているケースがあります。
スパムリンクはSEOに悪影響があるのか?
スパムリンクについて調べると、「放置すると危険」「すぐに否認すべき」といった情報を目にすることが多いかもしれません。しかし、実態はもう少しニュアンスがあります。
Googleは大半のスパムリンクを自動で無効化している
Googleは2016年のペンギンアップデート4.0以降、スパムリンクをリアルタイムで検知し、自動的にその評価を無効化する仕組みを導入しています。
つまり、多くのスパムリンクは検索順位に影響を与えることなく、Google側で自動的に処理されています。
実際に、Googleの公式ヘルプでも以下のように明記されています。
出典:サイトへのリンクを否認する – Search Console ヘルプ
また、SEOの専門家である鈴木謙一氏も「現在のGoogleはスパムリンクを無効にするだけで、順位を下げることはめったにない」と解説しています。
それでも対処すべきケースとは?
とはいえ、すべてのケースで放置してよいわけではありません。以下のいずれかに該当する場合は、積極的な対処を検討すべきです。
Googleからリンクに関する手動ペナルティの通知を受けている場合は、リンクの否認と再審査リクエストが必要です。
②過去に自分でリンクを購入した・SEO業者がリンクプログラムを使っていた
自らの関与があるリンクスパムの場合、Googleに否認の意思を示すことが重要です。
③短期間に異常な量のリンクが急増し、順位に明らかな影響が出ている
他の要因(コアアップデートなど)を検討した上で、それでもスパムリンクが原因と考えられる場合は対処を行いましょう。
否認すべきかの判断フローチャート
スパムリンクを見つけたとき、「否認すべきか、放置してよいか」の判断は以下のフローで考えるとわかりやすくなります。
STEP 1:Search Consoleに「手動による対策」の通知があるか? STEP 2:過去に自分でリンクを購入した経験があるか? STEP 3:検索順位に明らかな下落があるか?
→ ある場合:スパムリンクを否認し、再審査リクエストを送信する
→ ある場合:該当リンクを否認する
→ ない場合:基本的には放置でOK(Googleが自動で無効化している)
→ ある場合:コアアップデートやコンテンツの問題など、他の原因を先に確認する
→ 他の原因が見当たらず、スパムリンクが原因と思われる場合のみ否認を検討する
重要なのは、「スパムリンクがある=すぐ否認」ではないということです。多くの場合、Googleが自動で処理してくれています。不要な否認は、正当なリンクまで否認してしまうリスクがあるため、慎重に判断しましょう。
スパムリンクの確認方法
ここからは、自サイトにスパムリンクが張られていないかを確認する具体的な方法を解説します。
Google Search Consoleで確認する手順
最も基本的な確認方法は、Googleの公式ツールであるSearch Consoleを使う方法です。
STEP 1:Search Consoleにログインする
STEP 2:左メニューの「リンク」をクリックする
STEP 3:「外部リンク」セクションの「上位のリンク元サイト」を確認する
STEP 4:見覚えのないドメインや、不審なドメインがないかチェックする
STEP 5:気になるドメインをクリックし、リンク元ページの詳細を確認する
「上位のリンク元サイト」の一覧から、見覚えのないドメインをクリックすると、そのドメインからのリンク先ページやアンカーテキストを確認できます。
さらに詳しく調べたい場合は、「外部リンクをエクスポート」から全データをダウンロードし、スプレッドシートで分析することも可能です。
スパムリンクを見分けるチェックリスト
「このリンクはスパムリンクなのか?」と迷ったときは、以下のチェックリストを参考にしてください。
■ 自サイトとまったく無関係なテーマ・言語のサイトからのリンク
■ ランダムな文字列や意味不明なドメイン名(例:xyz123abc.com)
■ 同一IPアドレスから大量のリンクがある
■ アンカーテキストが不自然(キーワードの詰め込み、文脈と無関係な文言)
■ リンク元ページがGoogleにインデックスされていない
■ リンク集のように大量の外部リンクだけで構成されたページ
上記の項目に複数該当するリンクは、スパムリンクの可能性が高いと判断できます。
逆に、海外サイトからのリンクであっても、コンテンツの文脈に沿って自然に設置されているリンクは正当なリンクの可能性があります。見た目だけで判断せず、リンク元のコンテンツを実際に確認することが大切です。
無料・有料ツールの活用
Search Console以外にも、被リンクの状況を確認できるツールがあります。
■ Google Search Console(無料) ■ Ahrefs(有料) ■ Moz(有料)
最も基本的なツール。自サイトへの被リンクを公式データで確認できます。まずはこのツールでの確認を優先しましょう。
世界的に利用されているSEO分析ツールです。被リンクの詳細な分析に加え、独自の「ドメインレーティング」でリンク元の品質を評価できます。スパムリンクの特定に役立つ機能が充実しています。
独自の「スパムスコア」を提供しており、各リンク元がスパムである可能性を数値化してくれます。スパムリンクの判別に特化した指標として活用できます。
無料のSearch Consoleだけでも基本的な確認は十分に可能です。有料ツールは、大規模サイトを運営している場合や、より詳細な分析が必要な場合に検討するとよいでしょう。
スパムリンクの対処法
確認の結果、対処が必要と判断した場合の具体的な手順を解説します。
対処法①:リンク元サイトの管理者に削除依頼する
最も直接的な方法は、リンク元サイトの管理者に連絡してリンクの削除を依頼することです。
ただし、現実的には返答がないケースがほとんどです。特に自動生成されたスパムサイトや海外サイトの場合、連絡先すら見つからないことが多いでしょう。
削除依頼を送る場合は、以下の内容を簡潔に記載します。
■ 自サイトのURL
■ 削除を依頼するリンクのURL
■ リンクの削除を依頼する理由(Googleのガイドラインに違反するリンクであること)
■ 対応期限の目安
削除依頼で解決しない場合や、連絡先がわからない場合は、次に紹介するリンク否認ツールを使いましょう。
対処法②:Googleのリンク否認ツールを使う
リンク否認ツールは、「このリンクを評価に含めないでほしい」とGoogleに伝えるためのツールです。
Search Consoleのメニューには含まれておらず、専用のページからアクセスする必要があります。
STEP 1:否認リストファイル(.txt)を作成する <ファイルの記述例> # ドメイン全体を否認する場合(推奨) ※「#」から始まる行はコメント(メモ)として扱われます STEP 2:リンク否認ツールにアクセスする STEP 3:対象のプロパティを選択する STEP 4:否認リストファイルをアップロードする STEP 5:内容を確認して送信する
テキストエディタで.txtファイルを作成し、否認したいURLまたはドメインを記載します。
# 個別のページを否認する場合
http://spam-example.com/spam-page1.html
http://spam-example.com/spam-page2.html
domain:spam-example.com
domain:another-spam-site.com
※スパムリンクの場合、個別ページではなくドメイン単位(domain:)での否認が効率的です
以下のURLから否認ツールにアクセスします。
https://search.google.com/search-console/disavow-links
否認を行いたいサイトのプロパティを選択します。
STEP 1で作成した.txtファイルをアップロードします。
アップロード後、ファイルにエラーがないか確認されます。問題がなければ送信して完了です。
否認が反映されるまでには数週間程度かかる場合があります。すぐに効果が現れなくても、焦らず待ちましょう。
リンク否認ツール使用時の注意点
リンク否認ツールは便利ですが、使い方を誤ると逆効果になる可能性があります。以下の注意点を必ず押さえておきましょう。
本来SEOにプラスに働いている被リンクを否認してしまうと、検索順位が下がる原因になります。判断に迷ったリンクは否認しない方が安全です。
■ 否認リストは「上書き」される
新しいファイルをアップロードすると、以前の否認リストは完全に上書きされます。追記したい場合は、既存のリストに新しいURLを追加した上でアップロードしてください。
■ 否認はあくまで「リクエスト」
否認ツールの送信は、Googleに対する「このリンクを評価しないでほしい」というリクエストです。必ずしもすべてが反映されるわけではありません。
■ 手動ペナルティの場合は再審査リクエストも必要
手動による対策の通知を受けている場合、リンクの否認だけでなく、Search Consoleから再審査リクエストを送信する必要があります。
スパムリンクを防ぐためにできること

スパムリンク自体を完全に防ぐことは難しいですが、被害を最小限に抑え、サイトを健全な状態に保つためにできることがあります。
定期的な被リンクチェックの習慣化
スパムリンクの問題を早期に発見するために、月に1回程度、Search Consoleの「リンク」レポートを確認する習慣をつけましょう。
特に注目すべきポイントは以下のとおりです。
■ 被リンク数の急激な増減がないか
■ 見覚えのない新しいリンク元ドメインがないか
■ 特定のドメインからのリンクが異常に多くないか
大きな変動がなければ問題はありません。異常を感じた場合にのみ、詳細な調査を行えば十分です。
良質な被リンクを増やすことが最大の防御
スパムリンクへの最も本質的な対策は、良質なコンテンツを作り、正当な被リンクを増やすことです。
信頼性の高い被リンクが多いサイトは、仮にスパムリンクが張られても、全体のリンクプロファイルへの影響は軽微です。Googleも、良質なリンクが十分にあるサイトに対しては、スパムリンクの影響を適切に処理できるとしています。
■ E-E-A-T(経験・専門性・権威性・信頼性)を意識したコンテンツ作成
■ 独自の調査データや事例の公開
■ SNSやプレスリリースを通じたサイテーション(言及)の獲得
■ 業界メディアへの寄稿や専門家としての情報発信
被リンク対策については、E-E-A-Tの強化が根本的に重要です。詳しくは「E-E-A-Tの強化方法」の記事もあわせてご覧ください。
まとめ
今回は、スパムリンクの基礎知識から確認方法、対処法までを解説しました。
■ 「スパムリンク」は受ける側、「リンクスパム」は行う側の視点で使い分ける
■ Googleはペンギンアップデート4.0以降、大半のスパムリンクを自動で無効化している
■ 手動ペナルティがなければ、多くの場合は放置しても問題ない
■ 対処が必要な場合はリンク否認ツールを使用する(ただし慎重に)
■ 良質なコンテンツで正しい被リンクを増やすことが最大の防御
スパムリンクは、長くサイトを運営していれば誰でも遭遇する可能性があるものです。
大切なのは、過度に恐れず、かといって放置せず、正しい知識をもとに冷静に判断することです。
まずはSearch Consoleで自サイトの被リンク状況を確認するところから始めてみましょう。