SEOはもう意味ない?AI時代に生き残るサイトの共通点

「SEOはもう終わった」「AI検索の時代にSEOは意味がない」…最近、こうした声を耳にする機会が増えていませんか?
ChatGPTやPerplexityなどのAI検索が急速に普及し、Google検索にもAI Overviewsが導入される中、「これからSEOに取り組んでも無駄なのでは?」と不安を感じている方も多いのではないでしょうか。
結論から言うと、SEOは終わっていません。ただし、「これまでと同じやり方」では通用しなくなっているのも事実です。
今回は、業界のデータや最新動向をもとに「SEO終了説」の真偽を検証しつつ、AI時代でも生き残るサイトの共通点と、今すぐ取り組むべき対策について解説していきます。
「SEO終了」説はなぜ広まったのか?
まずは、なぜ「SEO終了」という言説がここまで広まっているのか、その背景を整理しましょう。
AI検索の台頭
2022年末のChatGPT登場以降、AI検索サービスは急速に普及しました。ChatGPT、Perplexity、Google Geminiなど、ユーザーが検索エンジンを使わずに直接AIに質問するケースが増えています。
「Google検索の利用が減る → SEOの意味がなくなる」という論理で、SEO終了説が語られるようになりました。
AI Overviewsの導入
Googleの検索結果ページにもAIが生成した回答(AI Overviews)が表示されるようになりました。
検索結果の最上部にAIの回答が表示されることで、ユーザーがWebサイトをクリックせずに情報を得てしまう「ゼロクリック検索」の増加が懸念されています。
Googleのコアアップデートによる大変動
2023年〜2025年にかけて、Googleは大規模なコアアップデートを繰り返し実施しました。これにより、それまで上位表示されていたサイトが一気に順位を落とすケースが相次ぎ、「SEOは不安定すぎる」「努力が報われない」という声が増えたことも背景にあります。
■ AI Overviewsによるゼロクリック検索の増加懸念
■ コアアップデートによる検索順位の大変動
データで検証:本当にSEOは「終わった」のか?
では、実際のデータを見ると「SEO終了」説は正しいのでしょうか?結論として、現時点では過剰反応であると言えます。
自然検索からの流入は「ほとんど減っていない」
日本のSEO業界で最も多くの検索データを分析しているとされるSEO専門家の辻正浩氏は、日本で行われる検索の5〜15%に相当する規模のアクセス解析データを継続的に観測しています。
その結果として示されているのが、2025年の時点で、企業サイトから個人ブログまで幅広く見ても、自然検索からの流入はほとんど減っていないという事実です。
辻氏は「AI検索への対応は、99%の企業にとってはSEOの観点で様子見でよい」という趣旨の見解を示しています。
AI検索のシェアはまだ限定的
ChatGPTやPerplexityの利用者は確かに増えていますが、日本国内の検索市場全体で見ると、Google検索のシェアは依然として圧倒的です。
AI検索が今後シェアを伸ばす可能性はあるものの、現時点でSEOが不要になるほどの変化は起きていません。
ただし「10年間の長期データ」は厳しい現実も示している
一方で、注目すべきデータもあります。辻氏らの分析によると、2015年に検索上位を獲得していたサイトのうち、半数以上が5〜10年以内に上位から姿を消しているとのことです。
たとえば「(地名)+転職」「(地名)+ホテル」といった検索語句で調査した結果、10サイト中6〜7サイトで検索結果10位以内のランクイン数が減少していました。中にはサイト自体が閉鎖されたケースもあります。
つまり、SEO自体は終わっていないが、「一度上位に入れば安泰」という時代は確実に終わっているのです。
AI時代に「生き残るサイト」と「消えるサイト」の違い
では、長期間にわたって検索上位を維持しているサイトには、どのような共通点があるのでしょうか。
「サイトの信頼性」だけでは足りなくなった
2020年以降のコアアップデートでは、「サイト単位の信頼性」が強く評価されるようになりました。特に金融・医療などのYMYL(Your Money or Your Life)領域では、公的機関や権威あるサイトが上位を占めるようになりました。
しかし、2025年に入ってからのアップデートでは、信頼性の高い公的機関のサイトであっても、ページの作りによっては順位を大きく落とすケースが報告されています。
たとえば、同じ公的機関サイトでも、テキストが詰め込まれて読みにくいページは順位を落とし、図版や見出しで情報が整理されたページは順位を維持・向上させているという傾向が見られます。
カギは「ページ単位のユーザビリティ」
この傾向から読み取れるのは、Googleの評価基準が「サイト単位の信頼性」から「ページ単位のユーザー体験」へとシフトしているということです。
つまり、どんなに信頼性の高いサイトであっても、個々のページがユーザーにとって使いやすく、読みやすいものでなければ、評価されにくくなっているのです。
■ 生き残るサイトの特徴 ■ 消えるサイトの特徴
・ページごとにユーザー目線で情報が整理されている
・見出し、図版、余白を活用して読みやすいレイアウトになっている
・ユーザーの検索意図に的確に応えるコンテンツがある
・定期的にコンテンツが更新・改善されている
・テキストが詰め込まれ、読みにくいページが多い
・情報は正確だが、ユーザー体験が考慮されていない
・コンテンツが古いまま放置されている
・サイト全体の信頼性に依存し、ページ単位の改善をしていない
SEOは「終わり」ではなく「進化」している
ここまでの内容を踏まえると、SEOは終わったのではなく、求められるものが進化していると言えます。

従来のSEO:検索エンジンに「見つけてもらう」
これまでのSEOは、キーワードの最適化や被リンクの獲得など、「検索エンジンに評価されること」が中心でした。
もちろんこれらの施策は今でも重要ですが、それだけでは不十分になっています。
これからのSEO:ユーザーに「価値を届ける」
これからのSEOでは、検索エンジンへの最適化に加えて、「ユーザーに本当の価値を届けているか」が問われます。
具体的には、以下の視点が重要になっています。
① ユーザー体験(UX)の最適化 ② E-E-A-Tの強化 ③ AI検索への対応(LLMO/GEO)
読みやすさ、使いやすさ、情報の探しやすさをページ単位で追求する
経験・専門性・権威性・信頼性を示し、人間にもAIにも「信頼できる情報源」と認識される(→ E-E-A-Tの強化方法)
従来のSEO対策の土台の上に、AIに引用されるための最適化を加える(→ 構造化データ完全ガイド)
SEOとLLMO/GEOは対立しない
「AI検索が普及したらSEOは不要」と考えるのは誤りです。AIも結局はWebサイト上の情報をもとに回答を生成しています。
質の高いコンテンツがなければ、AIに引用されることもありません。
SEOの基本をしっかり押さえた上で、LLMO/GEOの対策を追加していくのが正しいアプローチです。この点については、当サイトの「LLMO・AIO・GEOの違いを徹底解説」で詳しく解説しています。
AI時代のSEOで今すぐやるべき5つの対策
最後に、AI時代においてSEOの成果を出し続けるために、今すぐ取り組むべき対策を5つにまとめます。
①ページ単位のユーザビリティを見直す
サイト全体の信頼性だけに頼るのではなく、1ページ1ページの読みやすさ・使いやすさを改善していきましょう。
■ 結論が最初に書かれているか
■ 見出しだけで内容が把握できるか
■ 適切に図版や表を使っているか
■ スマホでも読みやすいレイアウトか
■ 文章が長すぎず、適度に区切られているか
②E-E-A-Tを強化する
E-E-A-T(経験・専門性・権威性・信頼性)の強化は、Google検索でもAI検索でも共通して重要な対策です。
■ 著者情報・運営者情報を明確に記載する
■ 一次情報や独自のデータ・事例を盛り込む
■ 専門家の監修や引用元を明示する
■ 定期的にコンテンツを更新し、最新性を保つ
■ 実体験に基づいた具体的な情報を入れる
③構造化データを実装する
構造化データの設定は、検索エンジンにもAIにもコンテンツの内容を正確に伝える有効な手段です。
特にFAQPageやHowToの構造化データは、AI Overviewsに引用される可能性を高めるとも言われています。
④コンテンツを定期的にリフレッシュする
過去に上位表示されていたサイトが順位を落とす大きな要因のひとつが、コンテンツの放置です。
情報の鮮度はGoogleの評価にも影響します。定期的に記事を見直し、古い情報を更新し、新しいデータや事例を追加していくことが重要です。
■ 古くなった数値データや統計を最新版に差し替える
■ リンク切れや参照元の変更がないかチェックする
■ 検索意図の変化に合わせて記事の構成を見直す
■ 新しい関連情報やトピックを追記する
⑤AI検索(LLMO/GEO)への対応を始める
現時点で焦る必要はありませんが、中長期的にはAI検索への対応も不可欠になっていきます。
SEOの基本施策と並行して、AIに引用されやすいコンテンツ設計を意識しておきましょう。
■ 「〜とは?」に対する簡潔な定義文を記載する
■ 箇条書きや表で情報を整理する
■ 独自調査やオリジナルデータを盛り込む
■ サイテーション(Web上での言及)を増やす
■ AI Overviewsに引用されるための対策を実施する
まとめ
今回は、「SEO終了」説の真偽と、AI時代に生き残るサイトの共通点について解説しました。
■ ただし、過去に上位だったサイトの半数以上が10年以内に順位を失っている
■ Googleの評価は「サイト単位の信頼性」から「ページ単位のユーザビリティ」にシフト
■ SEOは「終わり」ではなく「進化」。ユーザーに価値を届けることがより重要に
■ E-E-A-T強化、構造化データ、コンテンツ更新、AI検索対応が今後のカギ
AI検索の普及により、検索を取り巻く環境は確かに変化しています。しかし、本質的に大切なことは変わりません。
ユーザーにとって本当に価値のある情報を、わかりやすく届けること。
この原則を守り続けるサイトは、検索エンジンの時代でも、AI検索の時代でも、評価され続けるはずです。
「SEOは終わった」と悲観するのではなく、変化をチャンスと捉え、今できることから一つずつ取り組んでいきましょう。